足し算・引き算・割り算・掛け算は、それぞれ「+」「-」「÷」「×」の記号で表されます。これらの記号のもととなったのは、どんな由来があるのでしょうか?
「引き算」記号の由来
引き算記号の原型となったのは「水がなくった目印がもと」と言われています。
今ほど船舶技術が発達していなかった当時は、船旅は「命がけの旅」でした。そんな航海の中で「水の管理」も大事な要素。
何も考えずに無作為にガブガブ飲んでいては、命に関わるリスクを増やす事となってしまうはず。
そこで、船乗りは樽に保管しておいた水を使う時に「今日はここまで使った」という目印として、樽に「ー」の線を引いていました。
こうしてい水が減っていく目印に「ー」を使っていたので、引き算の記号にも横線の記号を使うようになったと言われています。
「足し算」記号の由来
足し算の記号の由来も、先程の「船乗りの樽の目印」の話に由来しています。
樽から水がなくなった際には、横線で目印を入れてましたが、逆に水を足した時には横線に縦線を書き足して「+」の文字にし、「追加してい入れたこと(プラスしたこと)」が分かるようにしていました。
この追加した時に記号が原型となって「+」の文字にしたと言われています。
ちなみに「船乗りの樽」の解釈は一説であって、他にもラテン語で「及び」を意味する「et」を早く書いて夏季ぐずれたものが「+」。マイナスのイニシャル「m」を省略して「ー」になったという説もあります。
「掛け算」記号の由来
1631年にイギリスの数学者である「ウィリアム・オートレッド」が、著書である「数学の鍵」の中で使い始めたのが起源と言われています。
教会の十字架がモチーフになっていて、オートレッドが十字架模様からの連想で斜めにした「×」を記号に使ったとの事。
従来の数学は、日本語的に言うと「1足す1は2」のように、文章で表現し記述されていました。それを、オートレッドは「なるべく簡潔に数学を表現したい!」との考えて、様々な記号を生み出していったそうです。
「割り算」記号の由来
割り算の記号「÷」は、分数の分母と分子を抽象化したものと言われています。
分母と分子を「点」で表し、分数の真ん中の線の部分がそのまま「横線」になったもので、それを記号したという事。
ちなみに「ー」と区別するために、上限に「点」とつけたという説もあるそうです。