特に田舎の港などにいくと「独特の磯臭さ」がするものですが、この磯臭い匂いの原因は何なのでしょうか?
磯臭い理由とは?
日本の海岸が磯臭い理由については、主に次の2つが原因とされています。
- トリメチルアミンによるもの
- ジメチルスルフィドによるもの
「トリメチルアミン」はいわゆる魚の腐敗臭の事。
今でこそ欧米化が進んでいる日本ですが、もともと日本は「魚文化」の国。多くの魚がとれて、刺し身として食べれるほど新鮮な魚も豊富です。
魚が豊富な理由は、海外とくらべて「栄養塩」が多い事も一因と言われています。栄養塩が豊富な海は、プランクトンが豊富に。エサとなる、プランクトンが豊富だから魚も多いというわけ。
そんな豊富な魚ですが、息絶えた後に沿岸等に打ち上げたり、港のような海流が影響されにくい場所に引き寄せられると、その場所で腐敗が進み悪臭の原因となるという説。
そして、もう1つの「ジメチルスルフィド」とは、プランクトンそのものが作る物質でもあり、海苔の香り成分といしても知られています。
特に「磯臭さ」の大きな要因となってるのでは?と言われるのが、ジメチルスルフィドで、日本沿岸の磯でよく海苔がとれたり、栄養塩によるプランクトンが豊富なのでジメチル不ルフィドによる悪臭がしやすくなっているというわけ。
日本沿岸の海と南国の海の差
磯臭い要因をたどると「プランクトンの豊富さ」が大きな要因になっていそうです。
日本の土地の特徴的な部分が「川」です。日本の川は短くて急なものが多く、逆に世界の川は大きくてゆったりとした流れのものが中心。
日本の急で早い流れの川は、山や森林から染み出した植物性のプランクトンを一気に海に放出されるはず。そして、それをエサとして動物性のプランクトンが増え、プランクトンが他よりも豊富というわけです。
日本沿岸が南国の海のように透き通って綺麗に見えない理由も、プランクトンの多さが一因となっています。
南国はこうした川からの植物性プランクトンの流れが少ないので、動物性プランクともさほど増えず、プランクトンの絶対量が少ない(日本沿岸と比較すると)ので、さほど磯臭さを感じないと言えそうです。