甘いものばかり食べてると虫歯になるよ!と普通によく使う言葉でもある「虫歯」ですが、そもそもその正体は何なのでしょうか?
虫歯の正体は何?
虫歯という名前は一般的に言われている呼び方で、専門的には「う蝕」と呼ばれます。
「虫歯」と呼ばれるようになったのは、長らく「口の中に虫がいて、その虫が原因で歯に穴があくようになる」と思われていたからなのだそう。
では、本当に口の中に虫が存在しているのでしょうか?
実は、虫歯の正体は虫ではなく、「ミュータンス菌」と呼ばれる細菌のこと。ミュータンス菌は2つの原因で歯を虫歯にしていきます。
- ミュータンス菌が糖分(スクロース等)と結びついて、「グルカン」と「乳酸」を生み出す。
- グルカンは、歯に歯垢をつきやすして、ミュータンス菌や他の菌の温床になる。
- 乳酸が歯のエナメル質を溶かしていく。
甘いものを食べると虫歯になると言われるのは、ミュータンス菌が糖分と結びつく事で、歯を溶かす乳酸を発生しつつ、よりミュータンス菌を増やす環境を作っているため。
歯磨き粉のCMで「しっかり歯垢を除去!」の部分は、ミュータンス菌の温床を除去する事で、虫歯予防をするというわけです。
虫歯ができる人とできにくい人の違い
「虫歯でできやすい人と、できにくい人はやっぱりいる」というは、多くの歯医者さんが実感している事なのだそう。
歯医者ができにくい人には次のような原因があるのでは?と言われています
- 菌に対する抵抗が強い。
- 唾液の量が多く、乳酸菌による酸を中和しやすい体質。
- 小さい頃にミュータンス菌をもらわずに(食事や口移し等)、口内環境が良かった。
ただ、注意点としてあくまでも「虫歯になりにくい」だけであって、ミュータンス菌の基本原理は誰しも変わらない所なので、「なる時はなる」というもの。
「統計学的の研究では関係性はない」と言われつつも、歯医者さんの経験的に「虫歯になりにくい人は、歯周病になりやすい」と感じる場合も多いそうなので「しっかり歯を磨く」のは虫歯ができにくくても、変わらず大事な習慣となりそう。