醤油の塩分は、なぜ色が薄い薄口の方が高くなっているのでしょうか? 濃口と薄口の使い分け方のポイントとともに、醤油にまつわる雑学をまとめました。
なんで薄口の方が塩分が濃いの?
関東地方では濃口醤油。関西では薄口醤油が一般的によく使われています。
2つの醤油をガラス製の器に入れてみて、それぞれの色を比較してみると、濃口醤油の方は置くが見えないほどに濃い色に。一方で、薄口醤油は奥が透けて見える薄い色合いをしています。
単純に「色の濃いほうが塩分も高そう」と思ってしまいがちですが、実は塩分が濃いのは色が薄い薄口醤油の方。比べてみると、薄口は濃口に比べて、2%程 塩分が高めです。
そもそも、醤油の色の濃さの原因は醤油を醸造する時の製造過程に由来。
糖分とアミノ酸が反応すると「濃い色」になるのですが、この反応を抑えるために「食塩水」を加えています。
- 食塩水を少なめ:糖分とアミノ酸の反応が強く濃い色に
- 食塩水が多め:糖分とアミノ酸の反応が弱く薄い色に
こんな風に、食塩水が多いほど反応が起きずに薄い色に。薄口醤油は「食塩水を入れてる量が多い」から、塩分も高めになっているというわけです。
薄口と濃口はどうやって使い分けるのが正解?
薄口醤油と濃口醤油の特徴を知っておくと、より料理の使い分けがやりやすくなります。
薄口醤油 |
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濃口醤油 |
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例えば、クックパッド等のレシピサイトに書かれている「醤油 小さじ1杯」等の分は、料理全般に使いやすい濃口醤油の方です。
薄口醤油は、醤油らしいコクは薄いのですが、炒飯のような「塩気+適度な風味」をつける時に最適で、焦がす事でくどくない適度な風味をプラスできます。