世界的なレストランガイドとして、抜群の権威性を誇っているミシュランガイド。ミシュランと言えばタイヤメーカーですが、なぜタイヤメーカーが出すガイドブックが「食への権威性」が高いものとして認知されるようになったのでしょうか?
ミシュランガイドが誕生した由来
ミシュランはフランス生まれのタイヤメーカー。最初にミシュラン・ガイドが発行されたのは1900年の8月でした。
当時、車に乗るという事は「富裕層を中心にドライブが普及し始めた」という時代。ただ、今のように道路状況も車の性能自体もあまり良くはなく、自動車が頻繁に故障してしまう事は日常茶飯事でした。
そこで、創設者でもあるミシュラン兄弟は「安心して車に乗れるように」という思いから、タイヤの修理方法や自動車修理工場のリストを記載した「GUIDE MICHELIN」を作成。
ガイド内には、「もっとドライブを楽しめるように」という意味もこめて、ドライバーのためのレストラン情報や宿泊先情報も掲載されていたとの事。
グルメな読者にガイド情報の情報が浸透され始めた発行後の20年後付近を境に、今のような「星付き」で評価するシステムも採用されるようになったのだそう。
ミシュランは何で掲載されるとすごい?
ミシュランに掲載される事は、とても名誉な事に思えますが、言い換えるとミシュランの「権威性」が高いとも言えます。
「ぐるなび や食べログにのってたお店だよ!」というより、「ミシュランにのってた店だよ!」という方が、どう考えても凄いように見えますよね。
では、何でミシュランにそのような権威性(ブランド力)があるのでしょうか?
その理由の一因として考えられるのが、ミシュランガイドが、その権威性(ブランド力)を高めるために実際にかなりの努力をしている事があげられます。
ここで言う「努力」とは、「ガイドブックとして厳正な立場でしっかり評価できているか?」という部分の事。
ガイドブックとしての評価する目線が厳しいほど、「あのルールを突破した店だから、すごいに違いない…」と思えます。
実際、ミシュランガイドでは、次のような評価方法を採用しています↓
- 匿名で調査している。
- ガイドブックに広告掲載をしない。(他の介入がない。)
- 調査員のほとんどはホテル学校の卒業生。
- 5〜10年のレストランやホテル業界経験者のみのミシュラン社員だけ。
- 調査員が同じ土地で固定されない。
- 偽名で行われるので予約名で判別不可能。
- 調査員からの報告書と読者カードに寄せられれた意見も加味される。
- 担当地域以外にも赴いて、調査員の評価をチェックしている。
「ガイドブックとして厳正な立場でしっかり評価できているか?」を実現するために、これら独自のルールを自分たちで決めて、しっかりそれを守っている事。また、それを続けてきた歴史がある事が「ミシュランにのるとすごい!」という権威性を高めているようです。